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輸入粗飼料情勢

 

 

 

(令和8年9月11日発表)

<購買生産指導部 購買推進課>

海運情勢 主要中継港であるシンガポール港では貨物の増加により混雑が一部継続しています。8月上旬には台風の影響により上海と寧波で港湾作業が一時停止したことにより、1週間程度の遅延が発生しました。

日本国内の港湾については、輸出貨物が増加しているため、神戸港・博多港・志布志港で空コンテナ不足となっております。また、苫小牧港においては、悪天候と港湾労働者不足の影響を受け、荷受作業に4~5日以上の時間を要しており、一部貨物で遅延が発生しています。

中東情勢については、ホルムズ海峡や紅海周辺における緊張が依然として続いており、海上輸送の安全面に加え、航路変更による輸送日数の増加や保険料、燃料費等の輸送コストへの影響が懸念されています。

米国産ビートパルプ 米国26年産ビート大根(甜菜)は作付けが終了し、順調に生育しています。収穫の開始は10月より開始される予定です。作付面積は25年産と比べて減少しています。既に25年産が完売状態であることから、国内向け、ヨーロッパ向けともに、早くも成約が進んでいます。
アルファルファ ■PNW(ワシントン州/オレゴン州)

ワシントン州コロンビアベースンでは、26年産アルファルファの2番刈りが終了し、3番刈りも中盤戦~終盤戦を迎えています。既に終了している2番刈りは大きな降雨被害が無く、発生の中心は上級品から中級品となっており、比較的安価は下級品の発生は限定的となりました。3番刈りについては、山火事による煙の影響を受けています。

オレゴン州クラマスフォールズでは、2番刈りの収穫が始まったタイミングで降雨があり、2番刈り後半では山火事による煙の影響も発生しました。2番刈りの成分値は気温の上昇に伴い1番刈りほど高成分が出ていないものの、産地相場は1番刈りと同等かやや高値で推移しています。

両産地とも1番刈りは昨年と比べて現地価格が大幅に上昇しました。2番刈り以降も産地相場の高値取引は継続している状況です。引き続き米国内の酪農・肥育農家からの粗飼料需要が強く、それに加えて輸出業者による引き合いも強まっており、産地価格は堅調に推移しています。

 

■PSW(カリフォルニア州)

カリフォルニア州南部のインペリアルバレーにおける、8月15日時点の作付面積は149,301エーカーとなっており、前年同時期比で105%と増加しています。この時期に収穫されるアルファルファは気温の上昇に伴い成分値が徐々に低下することから、低級品の発生が中心となっております。

また、今年度はシーズン開始が早かった事に加え、長期的な高温の影響により、収量が減少しています。更に一部圃場では再播種に伴い、DIP(休耕地政策、以下DIP)への参加が必要となる場合もあり、秋以降の供給量が限られる可能性があります。

需要面では例年と異なり他産地の旱魃による供給不足を背景として、低級品についても米国内からの需要が堅調に推移しています。また、中国向けや韓国向け輸出需要も旺盛であることから、産地相場は依然として上昇傾向となっております。

米国産チモシー 米国産チモシー

ワシントン州では2番刈りの収穫が進んでおり、全体の70%程度が収穫済みとなっております。収穫時の悪天候により、1番刈りと同様、2番刈りでも幅広いグレードが発生しています。昨年と比べてチモシーの作付面積が増加したことから、ニュークロップから若干の相場軟化が見られています。しかしながら、2026年1~6月における日本向けUS産チモシーの輸出量は前年比90%で推移しております。

スーダングラス 主産地であるカリフォルニア州南部のインペリアルバレーでは、26年産スーダングラスの2番刈が終了しています。8月15日時点での作付面積では15,005エーカーとなっており、前年同時期比で73%となっています。この時期はインペリアルバレー地域で湿度が上昇し、色抜け品が発生する時期ですが、中東情勢の悪化に伴う燃料費・肥料費の高騰や現地価格の低迷そして日本からの需要が減少していることから生産量が減少しており、色抜け品の発生も限定的となっております。

供給面については、サプライヤーが旧穀在庫を抱えていることから、日本向け輸出については大きな懸念はないとされています。ただ、生産コストの上昇により牧草生産者の収益は厳しい状況となっており、価格引き上げを求める声が強まっています。

クレイングラス (クレインは全酪連の登録商標です)

主産地であるカリフォルニア州南部のインペリアルバレーでは3番刈が終了しています。26年産クレイングラスの品質は良好ですが、一部では気温上昇により低級品が発生しました。8月15日付けの作付面積は24,926エーカーとなっており、前年同時期比で107%となっています。現地では3番刈り収穫後にDIPへ移行しており、既に圃場の半分以上がDIPに参加しています。低級品については、韓国と台湾からの引き合いも強く現地需要は増加しています。

ストロー類(フェスキュー・ライグラス) 米国産ストローの主産地であるオレゴン州ウィラメットバレーでは、6~7月に発生した降雨の影響により、例年よりもストローの色目にバラつきが見られる傾向にあります。また、雨の影響で倒伏も発生し、発生量も減少しております。産地の繰り越し在庫が限定的な中、韓国向けの輸出量が前年よりも増加していることから、引き続き在庫のタイト感が継続すると見込まれております。
カナダ産チモシー 〇レスブリッジ

7月末までに当地における1番刈りチモシーはほぼ収穫を終えました。湿度の影響で若干ブリーチが発生したスタックも見られますが、大部分が中級品以上となっています。

 

〇クレモナ

7月には降雨があり、収穫作業がやや遅れていましたが、8月中には大部分の収穫が完了しています。当地での作付面積は例年並みであり、全体的な品質は例年並みとなっています。

豪州産オーツヘイ・ウィートストロー 産地では5~7月にヴィクトリア州(東豪州)と南豪州で平均以上の降雨がありましたが、西豪州では平均以下のドライな気候となっています。東豪州と南豪州では26年産の生産量は平年を上回る見込みですが、西豪州ではドライな地域では単収が例年の半分以下まで落ち込む圃場もあると思われ、生産量は平年を下回る見通しとなっております。

26年産の輸出向けオーツヘイは、西豪州の減少分を東豪州と南豪州で補うことで、数量面では十分に維持できると産地では考えられています。また現地では9月になり収穫が始まる見込みですが、東豪州では降雨が続く予報となっているため、収穫が2週間ほど遅れることも予想されています。

需要面では、輸出向け(日本、韓国、中国など)は、北米での26年産乾牧草の収穫、韓国へのヨーロッパからの輸出再開、日本を含む各国での秋播きの自給飼料の収穫が開始されたことなどにより、年初の強い需要から転じてやや減少傾向にありましたが、日本向けの夏場の上級品需要や中国向けの輸出数量回復により、徐々に増加・回復傾向となっております。

東豪州と南豪州では、十分な降雨量と比較的温暖な気温により牧草地の牧草が生育したため、豪州酪農家からの乾牧草の引き合いは弱まっています。