第38回らくのうこどもギャラリー
第43回(平成28年開催)

全国酪農青年女性会議と本会の共催による「第43回らくのうこどもギャラリー」に全国より674点のご応募を頂きました。
厚く御礼申し上げます。
作品の審査については、昨年に引き続き宮島径先生(フォトグラファー:東京芸術大学美術学部卒業)と浅野智先生(画家:東京芸術大学美術学部卒業)にお願いいたしました。
作品全体の総評とそれぞれの講評をご紹介します。

全体の作品について 宮島 径 及び 浅野 智

 今年も「らくのうこどもギャラリー」に多数ご応募いただきありがとうございます。総応募点数は674点で、昨年と比べ86点多い応募になりました。その中から12点の入賞作品を選出させていただきました。  
 先ずはじめに、4 月14 日に発生した熊本地震で甚大な被害を受けられた九州地方の酪農家の方々をはじめ被災されたすべての方々に心からのお見舞いを申し上げます。
 今年の応募作品には水彩やクレヨン、色鉛筆などの画材を自分のイメージになるまでこだわった作品が多く見られました。例年以上にオリジナリティに富み迫力がある作品群の中での審査となりました。審査後、受賞者に2組の姉弟が含まれているという珍事が判明しました。
 特選は、岩谷龍くんの「お母さんの牛乳最高!」に決まりました。親子の絆が画面いっぱいに感じられる愛情溢れる作品です。入選1、入選2は姉弟での受賞となりました。入選1はお姉さんの土山希望さんの作品「もりもりえさを食べる牛」クレヨンとは思えないほど繊細で 丁寧な描き方が希望さんにしか描けない優しい画面を作り出しました。入選2は弟の勇作君の作品「えさを食べる牛たち」元気溢れる大胆な構図と力強いタッチで描いています。2点とも個性が光る作品です。そしてファミリー2の足立真奈さんとあすなろ1の足立雄星君も姉弟受賞。お父さんは兵庫県で足立牧場を営んでいます。そんな二人の作品からは牛さんに対する親近感が伝わります。他の受賞作品も皆、着眼点や表現方法がユニークで他の人には描けない素晴らしい作品ばかりでした。
 最後になりましたが、第43回らくのうこどもギャラリーに応募してくださった皆様、作品制作に協力していただいた酪農家の皆様、ご指導いただいた先生方、そして関係者の皆様に深く御礼申し上げます。   
                                      

特選
        
「お母さんの牛乳 最高!」
岡山県 芳泉小学校 5年
岩谷 龍さん

 母牛の乳に鼻を押し付けて懸命にミルクを飲む子牛の様子が生き生きと描かれています。黒くつぶらな瞳や柔らかそうな毛並みの描き方、母牛の乳の繊細な色使いから生命力の力強さと母牛の愛情に包まれた子牛の安心感が伝わってきます。

入選

「もりもりえさを食べる牛」
山口県 秋吉小学校 4年
土山 希望さん

 柵から顔を出してえさを食べるうしさんが描かれた作品です。柵の固い直線に対してうしさんや草のやわらかな曲線の対比が見事です。特に草の部分は幾層も色が重なり合い絵に深みが出ています。


「エサを食べる牛たち」
山口県 秋吉小学校  2年
土山 勇作さん

 迷いのない力強いタッチが画面に勢いを与えています。上から見た俯瞰の構図でエサを食べる牛さんたちをクレヨンを用いてハイセンスな色使いで表現しています。形の捉え方もユニークで魅力的です。


「あっこっち見た」
東京都 大泉東小学校 6年
小室 和歌さん

 牛さんが振り向いた瞬間が素描のような軽いタッチで描かれています。牛さんの足や樹木の幹など強い線もあれば、空や地面にはやさしい線が見て取れます。簡素な表現のなかにも強弱のきいたメリハリのある作品だと思います。


「うしさんのちちをしぼってたのしいな」
埼玉県 大家小学校 1年
菅野 寧々さん

 画面いっぱいに大きな牛さんと友達を一緒に描いた作品です。クレヨンを力いっぱい使ってパワフルに描いています。乳搾りのみんなの表情が笑顔で楽しそうですね。

秀作

「うしがおおきかったよ」
愛知県 室場小学校 1年
近藤 紅さん

 紅さんにしか描けない個性的なうしさんです。ごつごつした顔や背中、おなかのくぼみ、やわらかそうな足などについ目が引き寄せられます。画面全体から力強さが伝わってくる作品です。


「うしを見たよ」
佐賀県 三里小学校 2年
山田 乃愛さん

 クレヨンと水彩絵の具を巧みに使い画面を作っています。ピンクの画面が印象的ですね。4頭描かれている牛さんの形が独特で惹きつけられます。画面左上にあるオレンジ色のタンクが画面に色彩的な緊張感を与えています。


「はじめての乳しぼり」
福島県 日新小学校 4年
伊藤 紅葉さん

 牛さんと酪農家さん、乳をしぼる人が画面にうまく配置できましたね。牛さんの恍惚とした表情もいいです。牛さんのからだの斑紋は絵具が厚塗りされ、特に白い部分は色が多く塗り加えられていて丁寧さを感じました。

ファミリー賞


「うしさんのおいしい牛乳」
岡山 総社北小学校 2年
御厨 穂香さん

 牛さんを中心に人や花などがたくさん描かれた元気のある作品です。クレヨンと水彩による絵肌の面白さや、牛さんの毛並みが細かい線で一本一本描かれ、生き生きとした絵に仕上がってます。



「いたらいいな。にじから生まれたにじ色の牛」
兵庫県 芦田小学校 3年 
足立 真奈さん

 なんとも美しいカラフルな牛さんが4頭、虹と共に描かれています、そして左手前の牛さんはお尻を可愛くフリフリしています。牛さんを愛情豊かな視点で捉えています。大人には出来ない自由な発想の楽しい作品です。

あすなろ賞


「みんなかおがちがうんだよ」
兵庫県 青垣保育園 6歳
足立 雄星さん

 今回最多の24頭の牛さんを描いてくれた雄星くんの作品は題名通り一頭として同じ顔のないバラエティに富んだ牛さん達に仕上がっています。いつまで見ていても飽きない、いつ見ても新鮮な発見がある面白い作品になりました。



「牛の日常」
北海道 北陽幼稚園 5歳
渡邊 雄大さん

 牛さんの顔や体に塗られた白い色の筆跡に勢いあって良いです。左下に描かれたなぞのいきものもかわいらしいです。5才ならではのシンプルで力強い表現が印象的です。